2017年 年頭のごあいさつ 会長 横山清

2017年 新年のごあいさつ
一般社団法人新日本スーパーマーケット協会 会長    横山清

新年明けましておめでとうございます。会員の皆様には、日頃よりスーパーマーケット業界の発展と協会活動に特段のご協力を賜り、改めて厚く御礼申し上げます。

さて、昨年を振り返りますと、まずは地震や津波、台風、季節はずれの降雪などの自然現象が全国各地で大きな影響をもたらしました。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。スーパーマーケットは「食のライフライン」として、地域のお客様の命を支える存在です。自然災害は起きて当たり前と捉え、地域の食品流通全体で日ごろから連携し、災害時の営業継続のために対応策を整えておく必要があるでしょう。また同時に、スーパーマーケットの社会的な存在意義をアピールしていくことも重要であると考えます。当協会では行政やメディアなどに対して発信を強化するとともに、これからも被災地、被災者に寄り添い、継続的な支援を行ってまいります。

こうした自然災害や長期的な気候変動は、食料品の生産、調達、流通にも多大な影響が発生します。昨年はイギリスのEU離脱決定や、アメリカ大統領選で勝利したトランプ氏がTPP離脱の意向を表明するなど、国際的にも保護貿易主義につながる動きが見られることも、グローバルな食品供給状況に影響が出ることは相違ありません。これまで以上に食品産業全体で限りある食料資源を守り、有効に活用する取り組みが求められます。

昨年は、消費税率引き上げと軽減税率導入は先送りされたものの、それが消費を刺激することはなく、スーパーマーケットの業績は厳しい状況が続きました。政府が推進する働き方改革の流れもあり、賃金上昇や時間外労働の抑制、多様な働き方への対応を進めていかなくてはなりません。重い課題ではありますが、これを労働環境改善、人手不足解消のチャンスと捉えて前向きに取り組む姿勢で臨みたいものです。

ネット販売の拡大、バーチャルとリアルの融合などが叫ばれていますが、リアル店舗の持つ強みである人と人との対話、ふれあいの大切さは不変と言えるでしょう。生産性の向上や最新技術の活用も重要ですが、たとえば「IoTを搭載した冷蔵庫が在庫をチェックし、AIが勝手に発注し、自動的に食品が送られてくる」、こんな食生活は決して豊かなものとは言えません。当協会においても近未来のスーパーマーケットの在り方についての研究会を立ち上げ、お客様に近づくための取り組みやシステムなどを議論していますが、やはり結局は「人」に尽きるのです。従業員とお客様との、あるいはお客様同士の対話や交流、季節行事に合わせたイベントによる演出、教室の開催など学びの場の提供など、地域のコミュニティの中心にスーパーマーケットが位置づけられるよう、さらに地域密着を推進していくためには、優秀な人材を迎え、育てていく、働きがいのある職場環境の整備が不可欠です。当協会の、就職活動中の学生に向けて食品産業の魅力を伝える新卒採用支援事業「Rプロジェクト」では、大学に赴いてのガイダンスやインターンシップ体験、就職支援イベントの開催により、食品メーカー、卸、小売に対する興味を深めていただく事業を展開しています。また、資格認定制度「S検」は、従業員一人ひとりの能力を高めるためのツールとして、さらに重要な位置づけとなっていくことを期待しています。

消費環境は日毎に厳しくなっており、スーパーマーケットが生き残るためには、不断の努力、エンデバー(ENDEAVOR)が必要です。協会設立の目的であるスーパーマーケット業界の認知と地位向上を目指し、また、会員の皆様の進路を照らす灯台としてお役立ちできるよう、協会活動を推進してまいります。

毎回ご好評をいただいております「スーパーマーケット・トレードショー」は、昨年、50回目の節目を迎えることができました。51回目の今年は、新たな50年に向けた第一歩を踏み出します。これまでの歴史と評価に満足することなく「ゼロからの出発」として、今回より会場を幕張メッセ全館に移しての開催となります。
小売、中食、外食、の垣根を越えた「FOOD TABLE in JAPAN 2017」として、4展の同時開催となります。スーパーマーケットでのイートインスペースの設置、拡大傾向や、外食業界のテイクアウト業態への挑戦など、食に関係するさまざまな業種業態の融合が進む現在、それぞれが相互に交流することで新たなイノベーションが生まれ、創発現象が起きることを期待しております。日本の食産業の発展に貢献するよう、開催に向けて準備を進めております。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

最後になりましたが、関係各位のご健勝とご発展をお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。