2026年 新年のごあいさつ(会長 横山清)
新年のごあいさつ
一般社団法人全国スーパーマーケット協会 会長 横山 清
相次ぐ新規参入 「新価格体系」に備えを
新年明けましておめでとうございます。
皆様には、日頃よりスーパーマーケット業界の発展と協会活動に特段のご協力を賜り、改めまして厚く御礼申し上げます。
食料安全保障と納得価格の実現へ
振り返りますと昨年は、一昨年の夏から続いた米の品薄により、各社で輸入米も含めた調達に奔走する中、政府備蓄米の放出が行われました。ところが、我々スーパーマーケット等への入荷が遅れ、随意契約による売り渡しが実施されました。小売各社では玄米で最小10トンという相当な量を、慣れない作業を経て待ち望むお客様に備蓄米の提供を実現し、食生活の要となる主食の供給に寄与することができました。しかしながら、新米の流通が潤沢な現在もなお、販売価格は高止まりが続き、お客様からは米の購入を躊躇うという声も届いております。
政府は昨年「地方創生2.0」基本構想を閣議決定しましたが、地方の活力を取り戻し、コメをはじめとする食料生産が安定的に行われることで、食料安全保障の実現、そして里山の保全につながり、いま大きな問題となっている、クマの市街地への出没も抑えられると考えます。
米については、その価格形成についても、生産・流通のコストに着目したプロダクトアウトの考え方を押し進める動きとなっていますが、現状では、お客様である国民が納得して購入する価格とは言い難い面があります。米だけでなく、あらゆる商品に関して、お客様が納得してお買い求めいただける「納得価格」の実現を、行政と製配販で取り組んでいく必要があるでしょう。
昨年は、政治の世界にも大きな動きがあり、年後半は円安が進行しました。賃上げが進む一方で、国民に手取りが増えた実感がない中、円安は商品価格だけでなく様々なコストの上昇につながり、小売業は大変厳しい局面を迎えています。小売業、とりわけ地域に根差したスーパーマーケットは、生鮮・惣菜をはじめ豊かな食品を提供するライフラインとして健康で充実した生活を支え、また地域文化の継承、地域コミュニティ、サーキュラーエコノミーにおいても重要な役割を担っています。今後も全国各地でスーパーマーケットが営業し続け、その使命を果たせますよう、関係各位のご協力をお願い申し上げます。
第二次流通革新を乗り越えるために
昨年は、総合スーパーの経営主体に変更がみられ、私の地元、北海道でも撤退が相次ぎました。しかしながら店舗数は減少するわけではなく、そこに新たな小売企業が展開し、価格の訴求とともに営業エリアを拡大しています。まさに「第二次流通革新」と言うべき現況であり、国民の節約志向と相まって「新価格体系」の形成が進むと見ています。この大きなうねりを乗り越えるためには、助けを待つのではなく積極的に考動し、経営力・運営力を磨いていかなければなりません。当協会も、そのサポートとなる活動を推進してまいります。
その一環として、次代の経営幹部を育成し交流を広げる「コーネル大学RMPジャパン」の開講、「改善活動普及委員会」での会員各社における優良事例の共有を推進するほか、従業員のスキルアップ・知識向上を図るための資格検定制度「S検」を実施、今後も教育研修プログラムの充実を図ります。
流通革新を商談展示会がサポート
当協会では、今年も2月に商談展示会を開催いたします。「スーパーマーケット・トレードショー」は60回目の開催を迎え、記念企画も実施します。市場が伸長し、物流効率化や食品ロス削減にも真価を発揮する「冷凍」に関する展示をピックアップし提案いたします。「デリカテッセン・トレードショー」では恒例となりました「お弁当・お惣菜大賞」受賞商品の展示など、成長が続く惣菜デリカ部門の進化をサポートします。
商品だけでなく人材の採用・定着、省人化・省力化、物流課題解決、生産性向上などに寄与するさまざまな提案が発信されます。展示と併せ、オンラインでの動画コンテンツ配信等にも一層注力し、会期だけでないビジネスチャンス拡大の場を提供してまいります。
「第二次流通革新」時代に、変化を機敏にとらえ力強く進む皆様をサポートする商談展示会とするべく、協会一同で準備を進めておりますので、ぜひ本展にご来場くださいますようお願い申し上げます。
本年も明るい希望と期待を持って、皆様と歩んで参ります。関係各位のご健勝とご発展をお祈り申し上げ、新年のご挨拶と致します。

